北海道・知床の羅臼岳で14日、登山中の男性がクマに襲われ、行方が分からなくなっています。山には70人ほどの登山者がいたため、ヘリコプターなどで救助されました。
「友人が林の中に引きずり込まれた」
登山歴10年
「率直に怖い。自分だったらと。登山道で襲われたとなると悩ましい。ヒグマは自然の良さでもあるし、一方で害を与える個体もいるので」
知床は世界有数のヒグマの生息地で、ふもとでも度々目撃されています。羅臼町の国道で先月、シカに襲い掛かり、山の方へ引きずり込んでいきました。エサを求めてか、恐れる様子もなく車に近付き、サイドミラーを揺さぶるクマも。
20代の男性がクマに襲われたのは羅臼岳の斜里町側。下山中、友人が男性の200メートルほど後ろを歩いていたところ、名前を呼ぶ大声が聞こえたといいます。声の方へ近付くと、太ももから出血した男性を発見。男性はクマに林の中へ引きずり込まれていったといいます。
“人避けないクマ”たびたび目撃
知床財団によると、周辺では先月以降、人を避けないクマが度々目撃されていて、12日には撃退スプレーを噴射したにもかかわらず、数分間付きまとわれた事例もあったといいます。
北海道によると、知床が世界自然遺産に登録された2005年以降、登山客がヒグマに襲われたのは今回が初めてです。
登山歴15年
「クマがたくさんいるというのは聞いていた。ただ、こちらのクマは大きいけどおとなしいと。基本、人を襲うようなことはないと聞いていたので安心していた」
本来、警戒心の強いはずのヒグマですが、餌付けなどによって人に慣れるようになってきたといいます。
知床財団のSNS
「人から食べ物を与えられたヒグマは行動がエスカレートしていくと人に危害を加えるようになります」
「野生動物にとってポイ捨ては餌付けと変わらない行為です。今一度ゴミの管理の徹底をお願いします」
テレビ朝日