三浦マイルド氏、広陵野球部暴力問題に私見「デジタルタトゥーは重すぎる」

「R-1ぐらんぷり2013」王者であるピン芸人、三浦マイルド氏(47)が自身のX(旧ツイッター)を更新し、高校野球の名門・広陵(広島)の野球部内で発生した暴力事案を巡る騒動について見解を述べました。この問題は社会的な注目を集め、様々な議論を呼んでいます。

広陵高校野球部暴力事案に関する意見を自身のX(旧ツイッター)で語るピン芸人・三浦マイルド氏広陵高校野球部暴力事案に関する意見を自身のX(旧ツイッター)で語るピン芸人・三浦マイルド氏

野々村監督の発言に対する見解

三浦氏は、開星(島根)の野々村直通監督(73)が仙台育英(宮城)との甲子園2回戦後に広陵の暴力問題についてコメントした内容に言及しました。野々村監督は「陰からものを言うというのはひきょうだよね。うちにも匿名で手紙が来たりするんだけど、名を名乗れってんだよ」と発言し、これが賛否を呼んでいました。

これに対し三浦氏は、「この監督さんの発言は、広陵の事件を矮小化するものではなく、広陵の問題点を指摘した上で、過度な匿名での誹謗中傷を批判してると思うのですが、何か問題なんですかね??」と疑問を呈し、野々村監督の発言の意図を擁護する姿勢を見せました。

過熱報道と「私刑」への警鐘

続く投稿で三浦氏は、広陵の問題に対する報道やSNSでの過熱ぶりを強く批判しました。「もういいでしょう。広陵の問題は。生徒の名前も公表されて、大会も辞退してこれ以上、何を追い詰める必要あるの?」と述べ、未成年である生徒たちへの「私刑」がエスカレートしている状況に警鐘を鳴らしました。

広島出身の三浦氏は、8日に配信された自身のポッドキャスト「三浦マイルド 武井志門 シャバいラジオ」でもこの件に触れ、「情報が錯綜(さくそう)している。こうなったら、うそも結構、混じっていると思う。誇張されたこととか」と、拡散されている情報には虚偽や誇張が含まれる可能性を指摘しました。さらに、「僕、こういう私刑は反対なんですよ。未成年だし、子どもらも。これ、デジタルタトゥーでずっと残っちゃうし、やったことに対する罰が重すぎるんじゃないかなと思う」と、デジタルタトゥーという形で半永久的に記録されることの重さを強調しました。

大人たちと学校の責任、そして告発の背景

三浦氏は「中井監督や大人達は責任とらなきゃいけないと思うよ」と述べ、広陵高校の野球部を率いる中井監督や学校側の大人たちの責任を強調しました。一方で、「ただ、『広陵高校が』という主語で非難すると、野球部と関係ない子達も傷つくから。もう少し考えましょう」と、学校全体への一括りの非難が、無関係な生徒たちにまで影響を及ぼすことへの配慮を求めました。

被害を受け転校を余儀なくされた生徒については、「親御さんの気持ちも分かる。自分の子どもがそんな目にあったら、このまま泣き寝入りできないというのは普通の感情だと思いますけど」と被害者とその家族への共感を示しました。しかし、現状の社会的な炎上は「ちょっとエグすぎる」と懸念を表明し、「本当は、監督の謝罪が必要だったんでしょうね、ちゃんと生徒に対するしかるべき処分と。それが隠蔽(いんぺい)されているから、どうしても許せなくて告発に踏みきったんでしょうけど」と、根本的な問題は学校側の隠蔽体質にあったとの見解を述べました。

結論

三浦マイルド氏は、広陵高校野球部暴力事案に関する一連の報道と社会的な反応に対し、未成年者への過度な「私刑」やデジタルタトゥーの危険性を訴え、情報錯綜の中での冷静な判断を呼びかけました。同時に、問題の根源にある監督や大人たちの責任、そして隠蔽体質が告発につながったとの分析を示し、単なる批判に終わらない多角的な視点から問題提起を行いました。

参考文献

  • スポーツニッポン「三浦マイルド 広陵高野球部暴力問題で私見「これ以上何を追い詰める必要あるの?」「デジタルタトゥーでずっと残っちゃう」」, 2025年8月15日配信
  • 三浦マイルド 武井志門 シャバいラジオ (ポッドキャスト), 2025年8月8日配信