ユン・ソンニョル前大統領夫妻逮捕後のペットの行方:残された11匹の運命と警備継続の背景

韓国のユン・ソンニョル前大統領とキム・ゴニ氏が相次いで逮捕・拘束される中、ソウル・瑞草洞の私邸に取り残された計11匹のペット(犬6匹、猫5匹)の今後の行方に高い関心が寄せられています。政界関係者によると、現在、これらのペットたちはキム・ゴニ氏の側近らによって世話されている状況です。

キム・ゴニ氏側近によるペット管理の現状

前大統領夫妻の私邸で暮らす犬6匹と猫5匹は、現在もキム・ゴニ氏の側近によって手厚く管理されています。これらの側近は、過去にコバナコンテンツや大統領室でキム・ゴニ氏を補佐していた人物で、現在も瑞草洞の高級マンション「アクロビスタ」を定期的に出入りし、ペットたちの世話を継続していると報じられています。彼らの献身的なケアが、残されたペットたちの生活を支えています。

ユン夫妻の深いペット愛と警護処の苦悩

2023年5月、韓国のユン・ソンニョル前大統領夫妻が私邸で愛犬と過ごす様子。キム・ゴニ氏も犬との絆を大切にする姿勢が見える。2023年5月、韓国のユン・ソンニョル前大統領夫妻が私邸で愛犬と過ごす様子。キム・ゴニ氏も犬との絆を大切にする姿勢が見える。

ユン前大統領夫妻の動物たちへの深い愛情は、韓国社会で広く知られていました。特にユン氏は、現職大統領だった2025年1月に高位公職者犯罪捜査処(公捜処)へ連行される直前、「トリ(愛犬)に会ってから行く」と述べ、10分ほど愛犬と過ごす姿が報じられています。また、同年5月に一時保釈された際にも、愛犬との散歩を楽しむ様子が目撃されるなど、その愛情は一貫していました。このような背景から、大統領警護処もペットたちの処遇について頭を悩ませていました。法的には「ペットは財産であり管理対象」とする見解がある一方で、「前大統領が拘束された以上、国民感情を考慮すべきだ」という慎重な意見も存在し、その扱いは複雑な問題となりました。

管理体制の不透明さと私邸警備の継続

最終的にペットの世話はキム・ゴニ氏の周辺人物が担うことになりましたが、現在、彼ら自身も特別検察チームの捜査対象に含まれているため、今後の管理体制には不透明さが残ります。大統領警護処は、今後も引き続きアクロビスタの私邸に対する警備を継続する方針を示しています。これは、2017年に朴槿恵元大統領が拘束された後も、警護処が江南区三成洞の私邸の警備を続けた先例と同様の対応であり、前大統領としての警護義務を果たすものと見られます。

結論

ユン・ソンニョル前大統領夫妻の逮捕・拘束後、残されたペットたちの行方は、個人の愛と、公職者の責任、そして社会の目が複雑に絡み合う問題として注目されています。側近による献身的なケアが続いているものの、彼ら自身の法的状況が管理体制の未来に影を落としており、今後の動向が引き続き注視されることでしょう。

参考資料

  • KOREA WAVE/AFPBB News
  • NEWSIS