猛暑続く日本、「お盆バテ」に要注意!医師が警鐘を鳴らす体調異変

お盆が明けてもなお、日本列島を覆う猛烈な暑さはその勢いを止める気配がありません。この、体に異変をきたすほどの過酷な酷暑のさなか、専門家である医師は、特に「お盆バテ」とも言える状態に対する注意を強く呼びかけています。長期休暇を過ごしたにも関わらず、体調がすぐれないと感じる人が増えており、その背景にはこの異常な暑さが大きく影響していると考えられます。

「お盆バテ」とは?休み明けに襲う体調不良の実態

酷暑が続く中、8月18日の夜、東京・新橋で取材に応じた20代の不動産業の男性は、お盆休み明けの心境を語りました。5連休という比較的長い休みを取った彼らは、「頭が動きにくい」「やったるぞという気持ちはあるが、休みすぎもよくないと感じた」と、心身のギャップを口にしました。しっかりと休んだはずなのに、仕事への集中力が戻らない、体がだるいといった症状は、「お盆バテ」の典型的な兆候と言えるでしょう。この現象は、単なる休みボケではなく、猛暑による身体への負担が蓄積していることの現れです。

お盆休み明けの東京・新橋で、猛暑の中仕事に復帰した会社員二人。お盆休み明けの東京・新橋で、猛暑の中仕事に復帰した会社員二人。

千代田区で18日から営業を再開した焼き鳥店も、8月14日から17日まで4日間のお盆休みを取っていました。店長は、「暑さもあるので、少し休みたいなと思って」と休暇の理由を述べ、この夏の異常な暑さで例年以上に汗をかき、体重まで減ってしまったと明かしました。

酷暑下での労働:リフレッシュと疲労の狭間

お盆休み中に子どもと遊んで「だいぶリフレッシュしました」と語る店長でしたが、その表情からは「体力的には暑さもあるので、なかなか…」と、完全に疲労が取れていない様子が窺えました。このように、体を休めたにも関わらず、暑さによる疲労を引きずって仕事を再開するケースが少なくありません。

お盆休み中に家族と過ごしリフレッシュしたにも関わらず、猛暑で疲労が残る焼き鳥店の店長。お盆休み中に家族と過ごしリフレッシュしたにも関わらず、猛暑で疲労が残る焼き鳥店の店長。

一方、品川区に店を構える別の焼き鳥店のオーナーは、お盆期間中も通常営業を続けていました。「営業していましたよ。疲れてます。暑いので余計こたえますね」と、連日の過酷な労働環境での疲労を隠しません。道路に面した調理場で、炭火の熱が加わる中で焼き鳥を焼き続けること1日12時間。オーナーは、「お客さんが切れないときは(暑さで)くらくらしちゃう」と、極限状態での作業を強いられている実態を語りました。

こうした猛暑の影響は、従業員の健康にも及びます。8月18日には、従業員のアルバイトを早退させたといいます。「(暑さで)くたびれていたから、連勤の疲れもあるし、例年より暑いからちょっと夏バテ気味かな」と、オーナーは従業員の体調を気遣いました。業務負担を軽減するため、夜の店内営業を取りやめ、テイクアウトのみに切り替えるなど、営業形態の変更を余儀なくされています。「お盆明けのお客さんが少なくなったときは休みも。ほんと連勤、連勤でやってますので」と、多忙な日々が続いている様子がうかがえます。

酷暑の中、炭火の熱に晒されながら長時間労働を続ける焼き鳥店のオーナー。酷暑の中、炭火の熱に晒されながら長時間労働を続ける焼き鳥店のオーナー。

専門家が指摘する「お盆バテ」への警鐘と対策

体調に異変をきたすほどの酷暑が続く中、医師は特に、お盆休みで十分に休息を取った人こそ、今後「お盆バテ」ともいえる状態に注意を払うよう指摘しています。一時的に体を休めても、猛暑による身体への負担や自律神経の乱れは解消されにくく、休み明けに一気に不調として現れる可能性があります。倦怠感、食欲不振、集中力の低下、頭痛といった症状が見られる場合は、無理をせず、早めに適切な対処を検討することが重要です。

猛烈な暑さは今後もしばらく続く見込みであり、私たちは引き続き熱中症対策を徹底するとともに、自身の体調変化に敏感になる必要があります。「お盆バテ」は、夏バテの一種であり、現代社会における新たな健康リスクとして認識し、日々の生活の中で体調管理に努めることが、健康維持への第一歩となるでしょう。


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