7月に行われた参院選の投票所で、候補者名を記した有権者のメモを、忘れた本人に手渡そうとしたなどとして、埼玉県ふじみ野市の共産党市議、足立志津子氏(71)は25日、議員を辞職した。党の地方組織である埼玉西部東地区委員会と市議会議員団が連名で発表した。
発表によると、足立氏は7月19日、自身の車で有権者である認知症の高齢男性を期日前投票所に連れて行った。その際、男性はメモを車内に置き忘れたという。足立氏はメモを本人に届けようと投票所に立ち入り、職員から注意を受けたにもかかわらずメモを渡そうとした、などとしている。職員はメモを取り上げ、足立氏に返却した。
党県委員会によると、公職選挙法違反(投票干渉)にあたる恐れがあると判断したという。地区委員会などは「法を順守すべき公職者にあるまじき行為」と断じた。
足立氏は旧上福岡市議を経て、ふじみ野市議を務め、現在6期目の任期途中だった。