世界平和統一家庭連合(旧統一教会)信者の後藤徹氏が、ジャーナリストの鈴木エイト氏の記事で名誉を傷つけられたとして1100万円の賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が26日、東京高裁であり、佐々木宗啓裁判長は原告の請求を棄却した。一部の記事を名誉毀損(きそん)と認めて鈴木氏に11万円の賠償を命じた一審判決が取り消され、鈴木氏の逆転勝訴となった。
【画像】夢を諦め、勤め先は倒産 鈴木エイトさんを支えた意外な「仕事」
脱会を強要されたのは違法だとして後藤氏が親族らを訴えた訴訟は、親族が後藤氏に賠償を支払う判決が確定している。鈴木氏はこれを踏まえ、後藤氏について「12年間に及ぶ引きこもり生活の末、裁判で2千万円をGETした」とする記事を配信するなどしていた。
高裁判決は、後藤氏が引きこもりだと信じる相当な理由が鈴木氏にあったなどとし、後藤氏への名誉毀損を認めなかった。(黒田早織)
朝日新聞社