25日(現地時間)に開催された韓米首脳会談について、米国の韓半島(朝鮮半島)専門家は予想以上だったとして合格点を与えた。
懸念された、いわゆる「ゼレンスキー惨事」はなく、李在明(イ・ジェミョン)大統領とトランプ米大統領の個人的な連帯関係を構築し、懸案をめぐる立場の違いで揺らいだ両国同盟の基盤を改めて固める成果を出したという評価だ。中央日報が25日から2日間インタビューをした米国内の外交安保および経済通商分野の韓半島専門家7人は今回の首脳会談を一斉に評価した。李大統領が賛辞に弱いトランプ大統領のスタイルに徹底的に合わせながらうまく対処したと見なした。ただ、共同声明は発表されず具体的な成果物として残らない点、韓国の対米投資履行案の具体化や在韓米軍の戦略的柔軟性の議論など難しい争点を先延ばしにし、いつでも火種になり得る点が惜しまれるという指摘だ。
<1>会談総評-7人全員が評価
何よりも未来の韓米同盟発展の土台を用意したという点を専門家らは成果と見なした。ハドソン研究所のパトリック・クローニン・アジア太平洋安全保障部長は「今回の会談は『新しい保障』が出てこなかったが、李大統領が通商・安保問題についてトランプ大統領と実用的に協力するという意志を見せた」とし「同盟の持続性に懸念を抱く人たちを安堵させたはず」と評価した。
懸念された衝突や外交惨事がなかったという点で李大統領が善戦したという見方も多かった。エバンズ・リビア元米国務次官補代理は「会談の雰囲気や同僚愛、対話トーンなど面で予想よりはるかによかった」とし「李大統領はトランプ大統領の認定欲求をよく把握して効果的に対処した」と述べた。スタンフォード大のダニエル・スナイダー国際政策・東アジア学教授は「韓国政府がよく準備したようだ。トランプ大統領が相手にした韓国の2人の元大統領と比べて李大統領が最もよかった」とし、米戦略国際問題研究所(CSIS)のジョン・ハムレ所長は「誰もが懸念していた『ゼレンスキー・モーメント』はなかった。両首脳はよく通じ合ったし、建設的な会談だった」と評した。
<2>「トランプ大統領を持ち上げる李大統領が印象的」
最も印象的な場面を挙げてほしいという質問に対し、ハドソン研究所のウィリアム・チュー研究員は「李大統領が『ペースメーカー』を自負してトランプ大統領に『ピースメーカー』を要請した点」とし「トランプ大統領を平和の仲裁者、主人公として浮き彫りにした点がよかった」と振り返った。
リビア元次官補代理は「印象深かったのは、李大統領が強大国との関係管理、微妙な政策の違いの処理、そして強力で独特の指導者を相手にする場合に必要な儀典と称賛の重要性を正確に理解したように映った点」と「今回の首脳会談はこれらすべてのことのマスタークラスを見せた」と好評価した。アジアソサエティー政策研究所(ASPI)のウェンディ・カトラー副所長も「李大統領は首脳会談を徹底的に準備した姿だった」とし「トランプ大統領に賛辞を送ることをためらわなかった」と話した。ハムレ所長は「首脳会議が予定より1時間ほど長くなった。会談が有益で建設的だったいうプラスの信号」と意味付けした。