人気シェフ鳥羽周作氏が長野県小谷村で運営してきた古民家レストラン「NAGANO」が、2025年9月をもって営業を終了することが8月23日に発表されました。運営元のレストラングループ「sio」が公式サイトで明らかにしたものです。地域創生を掲げて鳴り物入りでオープンしたこのプロジェクトは、なぜわずか2年で幕を閉じることになったのでしょうか。その背景には、シェフの知名度への期待と、彼が起こした広末涼子氏との不倫騒動、そしてその際の「暴言」が大きく関係していると見られています。
長野・小谷村の地域創生プロジェクト、2年で幕閉じ
「NAGANO」は、長野県小谷村沓掛地区にある築140年の古民家を、村が地域創生のために1億2600万円を投じて改修し、鳥羽シェフ率いる「sio」に運営を依頼したプロジェクトでした。地域活性化への期待を背負い、シェフの鳥羽氏の知名度と集客力に大きな望みが寄せられていました。
2023年7月1日に華々しくオープンした当初は、鳥羽シェフ目当ての客で賑わっていたと報じられています。しかし、立地的には都心から足を運びにくい場所にあり、鮭定食ランチが3000円、ディナーコースは2万円からという観光客を意識した価格設定が、徐々に客足の減少を招いたと見られています。結果として、2025年8月に「sio」側から村へ撤退が打診され、3年間の指定期間管理者契約の満了をもって閉業する運びとなりました。現在、東京を中心に大阪、福岡で計8店舗を展開する「sio」グループにとって、「NAGANO」の売り上げ不振が経営を圧迫しかねないと判断したのでしょう。地域創生の夢は、残念ながらわずか2年で途絶えることになりました。
長野県小谷村にある古民家レストラン「NAGANO」の外観、閑散とした様子
開店直後の「暴言」騒動、閉業の決定打か
「NAGANO」の閉業の背景には、鳥羽シェフが開店直前に巻き込まれた広末涼子氏とのW不倫騒動が色濃く影を落としています。有名女優と人気シェフの「禁断の愛」は世間に衝撃を与えましたが、それ以上に2人の「交換日記」が流出したことが大きな話題を呼びました。
レストランオープン日、「東スポ」の記者が「NAGANO」を訪れた際、鳥羽シェフは広末氏の元夫であるキャンドル・ジュン氏への「暴言」を漏らしたと報じられています。東スポの記事によると、鳥羽シェフは記者に対し、手紙の流出源がキャンドル・ジュン氏であると推測した上で、
「マジでああいうやつは抹殺された方がいいですよ、ホント。俺の方がまだ純愛でまともじゃないすか」
と発言したとされています。不倫の事実自体は認めたものの、全く反省の色が見えないその態度には、世間から激しい批判が殺到しました。この発言は、オープンしたばかりの「NAGANO」のイメージダウンに直結し、その後の集客にも悪影響を与えたことは間違いありません。閉業の報は、約2年前のこの騒動を再び蒸し返す結果となりました。
2023年5月上旬にキャッチされた広末涼子氏と鳥羽周作氏の逢瀬の様子
有名シェフの地方展開が直面する課題とsioブランドの現状
今回の「NAGANO」閉業は、東京の有名店が地方で飲食店を運営することの難しさを浮き彫りにした事例と言えるでしょう。単に有名シェフの知名度だけに頼るのではなく、地域の特性、価格設定、そして何よりも公衆のイメージ管理の重要性が改めて示された形です。
しかし、鳥羽シェフ個人の騒動があったとはいえ、「sio」ブランドそのものは依然として健在です。9月1日からは、首都圏を中心に展開する「名代 富士そば」が鳥羽シェフ監修の新メニュー「月見うま肉そば」を販売するなど、精力的な活動を続けています。これは、「NAGANO」の撤退が「sio」グループ全体の経営を揺るがすものではないことを示唆しています。
結論
鳥羽周作氏が手掛けた長野県小谷村の古民家レストラン「NAGANO」の閉業は、立地や価格設定といった経営上の課題に加え、鳥羽シェフ自身の広末涼子氏との不倫騒動とその際の暴言が、ブランドイメージと集客に決定的な打撃を与えた結果と言えます。地域創生への期待を背負ったプロジェクトが短期間で幕を閉じたことは、地方における有名ブランド展開の難しさと、公人としてのイメージ管理の重要性を改めて浮き彫りにしました。ブランド「sio」は他の事業で健在ぶりを示す一方で、一度失墜した信頼や発言の重みは、店舗の撤退では決して消え去るものではありません。
参考文献
- sio公式サイト
- 東スポWEB
- Yahoo!ニュース(記事元リンク)