有吉ゼミに「24時間テレビ」関連で批判殺到の背景:髙橋海人出演見送りから番組編成の疑問まで

9月1日に放送された人気バラエティ番組『有吉ゼミ』(日本テレビ系)が、同週に放送された『24時間テレビ』に関連して予期せぬ批判にさらされています。King & Princeの髙橋海人さんの体調不良による出演見送り、SUPER EIGHTの横山裕さんのチャリティーマラソン完走など、多くの感動を呼んだ「24時間テレビ」の直後、なぜ『有吉ゼミ』が大衆の不満の的となったのか、その背景と視聴者の反応、そして番組編成の意図について深く掘り下げていきます。

「24時間テレビ」の舞台裏で起きた異変:髙橋海人の出演見送りと松田元太の代役

今年の『24時間テレビ』は、チャリティーパートナーを務めたKing & Princeの髙橋海人さんが体調不良により急遽出演を取りやめるという異例の事態に見舞われました。髙橋さんがプロデュースし、出演する予定だったダンスパフォーマンス企画は、Travis Japanの松田元太さんが代役を務め、見事に大役をこなし、多くの視聴者から感動と称賛の声が寄せられました。また、チャリティーランナーを務めたSUPER EIGHTの横山裕さんは、過酷な105kmのマラソンを見事完走し、番組に大きな感動をもたらしました。

有吉ゼミに出演中の有吉弘行氏。24時間テレビ関連の番組編成に対する批判が報じられた。有吉ゼミに出演中の有吉弘行氏。24時間テレビ関連の番組編成に対する批判が報じられた。

X(旧Twitter)で噴出した「有吉ゼミ」への批判:番組編成と「大食い企画」の整合性

多くの感動を呼んだ「24時間テレビ」の翌日、X(旧Twitter)上では、思わぬ形で『有吉ゼミ』に対する批判の声が噴出しました。その主な内容は、番組編成への疑問と、『有吉ゼミ』の人気企画である「大食い企画」への不満でした。

具体的には、「24時間テレビの影響で『鉄腕DASH』や『イッテQ』、『世界まる見え』といった人気番組が放送自粛や内容変更を余儀なくされる中、なぜ『有吉ゼミ』の大食い企画だけが“依怙贔屓”されるのか」という声が多く見られました。さらに、「偽善番組(24時間テレビを指す)の後に大食い迷惑行為とは理解不能」といった、番組の持つ意義やメッセージとの整合性を問う辛辣な意見も聞かれ、視聴者が「一体何を見せられているのか」という根本的な疑問を抱いたことが伺えます。

翌日の番組編成に見る視聴者の不満:『有吉ゼミ』2時間SPとマラソン密着特番

こうした批判の声が寄せられた理由について、ある放送作家は9月1日の番組タイムテーブルに起因すると分析しています。「24時間テレビ」の翌日である9月1日は、19時から『有吉ゼミ』の2時間スペシャルが放送され、ギャル曽根さんを筆頭とした「大食い企画」が展開されました。その直後、21時からはドキュメント特番『完全密着! 横山裕24時間マラソンの裏側〜子供たちのために走った真夏の挑戦!〜』が放送されたのです。

この流れだけを見ると、「24時間テレビ」に関連した感動的な構成の中に、『有吉ゼミ』が「ねじ込まれたような状況」と映った可能性があります。特別なチャリティー番組の余韻が残る中、他番組が自粛する中でバラエティ色の強い『有吉ゼミ』が放送され、しかもその後に感動のドキュメンタリーが続くという編成は、視聴者にとって「なぜ『有吉ゼミ』がこのタイミングで……」という違和感を生むのに不自然ではなかったと言えるでしょう。

有吉弘行と「24時間テレビ」の独特な距離感:深夜出演とラジオでの「いじり」

『有吉ゼミ』の司会を務める有吉弘行氏は、日本テレビで複数のレギュラー番組を持つ人気タレントですが、実はこれまで『24時間テレビ』とは独特な距離を置いてきたと前出の放送作家は指摘します。有吉さんが『24時間テレビ』に出演するのは、基本的に「深夜帯」に限られていました。

その背景には、有吉さんが日曜の夜20時から生放送のラジオレギュラー番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMer』(JFN系)に出演しており、そこで「24時間テレビ」の恒例曲「サライ」を加山雄三さんのモノマネで歌い上げ、チャリティー番組を「いじる」のが恒例の流れとなっていたことが挙げられます。この「いじり」が原因で、一時、加山雄三さんと有吉さんの「共演NG」が取り沙汰されたこともあります。

結論:視聴者心理と番組編成の重要性

今回の『有吉ゼミ』への批判は、単なる番組内容への不満に留まらず、特別な時期の番組編成に対する視聴者の期待と、長年の「24時間テレビ」が持つチャリティー番組としてのイメージとの間に生じたギャップが原因であったと言えるでしょう。King & Princeの髙橋海人さんの体調不良という予期せぬ出来事から、SUPER EIGHT横山裕さんの感動的なマラソン完走まで、感情の振れ幅が大きかった「24時間テレビ」の直後だからこそ、テレビ局側は視聴者の心理や番組間の文脈をより深く理解し、慎重な編成を行うことの重要性が改めて浮き彫りになったと言えるでしょう。視聴者が何を求めているのか、どのように感じているのかを常に意識したコンテンツ作りが、メディアにとって不可欠であると示唆する出来事となりました。

参考文献

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