昨年9月にデビューし、日本人メンバーも擁する韓国のガールズグループ「MEOVV」が、初の日本1stデジタルシングル「ME ME ME」のプロモーション活動中に思わぬ炎上騒動に巻き込まれている。東京・六本木での路上ダンス動画がSNS上で拡散され、通行人との接触や点字ブロック上でのパフォーマンスが問題視されているのだ。K-POPアイドルの日本での活動におけるマナーやリスク管理が問われている。
K-POP新人ガールズグループMEOVVのメンバー5人。日本デビューも果たしている。
六本木での路上パフォーマンスの波紋と動画拡散
問題となっているのは、東京のシンボルである東京タワーを背に、夜の六本木でメンバー全員が「ME ME ME」を踊る様子を撮影したとされる動画だ。人通りの少ない夜間とはいえ、公道である歩道上で行われたこの撮影には、スタッフらしき人物の姿も確認できる。動画は、プロモーションの一環として路上でのダンス風景を収めたものと推測されるが、これが後に大きな批判の的となる。わずか10秒程度の切り抜き動画が8月20日頃からX(旧Twitter)やInstagramなどのSNSで急速に拡散され、瞬く間に多数の注目を集めた。
通行人との偶発的接触と点字ブロック上でのダンス
特に問題視されているのは、ダンス中に発生した通行人との偶発的な接触だ。動画が進むにつれて、信号を渡ってきた高齢の男性が踊るメンバーに接近。右端にいたとされるメンバー(エラ・マッケンジー・グロスとみられる)が決めポーズのために上げた左足が、男性の右膝付近に直撃する瞬間が捉えられている。男性は痛みに苦痛の表情を浮かべ、当ててしまったメンバーも口を大きく開け、驚きの表情を見せたところで動画は途切れる。さらに、パフォーマンスが行われた場所には、視覚障がい者の安全な歩行を助けるための重要な設備である点字ブロックが設置されており、一部のメンバーがその上でダンスを披露していたことも、日本の社会規範に照らして不適切だと指摘されている。
ネットユーザーからの厳しい声と未解決の疑問
この動画が拡散されると、日本のネットユーザーからは厳しい批判の声が殺到した。「MEOVVの行動は歩道を塞いだ上に無関係の通行人を蹴っ飛ばしており、ただの迷惑集団ではないか」「点字ブロックの上で踊るべきではないし、横断歩道の前など通行の邪魔になる場所でなぜ踊るのか」といった声がX上で見られた。また、「蹴られたおじいさんに適切な対応は取られたのか。もし転倒していたら大怪我に繋がった可能性もある」「道路使用許可は取得していたのか。警備する人員も配置していないのはマナーが悪い」といった疑問や非難が相次いでいる。動画の撮影が正規の許可を得ていたのか、接触した男性がエキストラだったのかなど、現状では不明な点が多いままだ。
結び
新進気鋭のK-POPガールズグループMEOVVの日本での活動は、今回の炎上騒動によって大きな課題を突きつけられた形だ。国際的な活動を展開するにあたり、現地の法規制や文化、社会的なマナーを深く理解し、それを遵守する意識、そして適切なリスク管理体制を構築することの重要性が改めて浮き彫りとなっている。グループの勢いを維持するためにも、所属事務所であるTHE BLACK LABELを含め、今後のMEOVVの対応が注視される。