産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査で、次の首相にふさわしい政治家を尋ねたところ、自民党の石破茂元幹事長が安倍晋三首相を僅差で上回った。9月の調査では首相が石破氏を抑えていた。「桜を見る会」をめぐる疑惑が首相を直撃する中、石破氏が「ポスト安倍」候補として一定の存在感を示した形だ。
今回の調査では、石破氏が18・5%の支持を集め、首相(18・2%)や小泉進次郎環境相(14・5%)らをリード。桜を見る会に関する首相の説明は、自身の支持層でも「納得できない」が「納得できる」を上回っており、政権に厳しい姿勢で臨んできた石破氏が浮上した。
ただ、自民党支持層に限ると首相は34・4%で石破氏の20・6%を突き放し、年齢別でも男性10・20代や30代は首相が石破氏を上回った。石破氏がポスト安倍に本格的に挑むには、自民支持層や若年層の支持を固める必要がありそうだ。
一方、「令和おじさん」として存在感を高めていた菅義偉官房長官は9月調査の6・3%から3・0%に急落した。菅氏に近い2閣僚の辞任などが、失速につながったとみられる。