毎年年末に明治座で上演される歴史をテーマとした祭シリーズの最新作「明治座の変 麒麟にの・る」。2・5次元ミュージカル、宝塚歌劇団、劇団☆新感線など、さまざまな背景を持つ俳優たちが大勢出演し、荒唐無稽な物語を繰り広げる。今年の座長を務める平野良(35)は「がむしゃらにバカなことをやりたい」と話す。(三宅令)
今年は本能寺の変を新解釈で描いた第1部の芝居「麒麟にの・る」、第2部の歴史上の偉人たちがアイドルなどに挑戦するショー「3・5次元舞台~日本の歴史~」から構成される。
平野はアニメや漫画を原作とする2・5次元ミュージカル「テニスの王子様」で頭角を現し、祭シリーズへの参加は6年ぶり2度目。約30人の俳優陣をまとめるにあたり「前回は若手だったが、今は中堅に片足を突っ込んでいる年齢。みんなが自由に面白いものを作れるように、器を大きく構えていたい」と笑う。
元宝塚歌劇団宙組トップスターの鳳稀かなめ、劇団☆新感線の粟根まこと、お笑いタレントの椿鬼奴ら、さまざまな分野から構成される出演メンバーについて「お客さんが思うほど、役者って出身ジャンルの意識はしないんです。演技の幅が広がるし、同じ方向に進む頼れる仲間」と話す。
今作について「思いっきりふざけても、1つの芯が通っているものになるはず。笑いあり、涙あり、舞台というものの無限の可能性を知ってもらえたら」といい、「令和元年の年末を飾るにふさわしいものにしたい」と意気込んでいる。
安西慎太郎とのダブル主演。28日~31日、明治座(東京都中央区)。明治座チケットセンター、03・3666・6666。