トランプ米大統領、18日にも弾劾訴追へ 史上3人目





17日、トランプ米大統領の弾劾手続きを審議するためワシントンで開かれた下院議事運営委員会(ゲッティ=共同)

 【ワシントン=住井亨介】米下院本会議は18日午前(日本時間同日午後11時)、トランプ米大統領のウクライナ疑惑をめぐる弾劾訴追決議案の審議を開始し、同日中にも採決する。下院で多数を占める野党・民主党の賛成多数で可決され、トランプ氏は米史上3人目の弾劾訴追された大統領となる見込み。来年1月上旬にも上院でトランプ氏罷免の是非を決める弾劾裁判が始まるが、与党・共和党が多数派のため、「有罪」とするのは難しいとみられる。

 弾劾訴追決議案は、トランプ氏が来年の大統領選で自身に有利になるよう対ウクライナ外交を利用したとする「権力乱用」と、議会の弾劾訴追調査への協力を拒んだ「議会妨害」の2つを弾劾条項(弾劾訴追の理由)としている。

 トランプ氏は17日、ペロシ下院議長(民主党)に宛てた書簡で「この弾劾訴追こそが、民主党議員による前例のない違憲の権力乱用だ」と非難。弾劾訴追の手続き停止を求めた。

 民主党は全国にテレビ中継された政府高官らによる下院委員会での公聴会を通じてトランプ氏の弾劾訴追・罷免に向けて世論の喚起を期待したが、共和党支持層の意見を大きく変えるまでには至っていないもようで、上院でトランプ氏の「有罪・罷免」に必要な共和党の大量造反は現時点で困難とみられる。

 これまでに下院で弾劾訴追されたのは、アンドリュー・ジョンソン大統領(第17代)とクリントン大統領(第42代)の2人。ニクソン大統領(第37代)は弾劾訴追前に辞任した。



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