突然に肩があがらなくなった、痛みを感じるという「四十肩」や「五十肩」。よっぽど重症のとき以外は、「わざわざ病院に行くまでもない」「年だからしょうがない」とほおっておく人も少なくないのではないでしょうか。
理学療法士の沖倉国悦氏は、「多くの方におなじみの『ある日用品』を使うことで、四十肩、五十肩は改善できる」といいます。そこで同氏の著書『筋肉のつながりを知れば「肩こり」と「腰痛」は自分で解消できる』から一部を抜粋・編集する形で、「四十肩・五十肩」のつらさを軽くする簡単な方法をご紹介します。
■朝起きて、突然足が痛くなったときはどうする?
四十肩、五十肩についてお話する前に、同じく四十代、五十代の人に多く見られる、「突発的な痛み」をひとつご紹介しておきます。
朝起きて、1歩目を踏み出したときに、ものすごい痛みを感じた。座り続けているなど、じっとしていたあとで、動くとものすごい痛みを足に感じた。しばらくしていると、痛みは引いていくのですが、寝起きなど、また同じようなシチュエーションになると痛みはぶり返す。
あわてて検査をしてもらっても異常なし。ならばと整形外科でレントゲンをとってもらっても、骨には異常がない。一体どうすれば……と途方にくれる方も少なくないと聞きます。
しばらくすると痛みがなくなるという場合は、足底筋膜炎(そくていきんまくえん)と呼ばれる症状が起きている可能性があります。
足底筋膜炎とは、足底筋膜という足裏にある筋膜に、癒着、こりが起こり、炎症が起きていて、痛みを発している状態です。筋膜に異常があるため、骨しか写らないレントゲンなどでは発見できず、「原因がわからない」といわれることが多いのです。
この場合、筋膜のラインでいえば、体の後ろ側のライン(バックライン)や体の奥のライン(ディープコアライン)上にある癒着によって、痛みが生じているケースが非常に多いです。
そのため、体の後ろ側の癒着をとるために紹介するのが「足裏が痛い人のための沖倉流筋膜はがし」です。症状に思い当たる方は、ぜひ試してみてください。
なお、足底筋膜炎は、体重が重い方に発症しやすいともいわれていますので、根本的な解決のためにも、高カロリー、高脂質のものを食べ過ぎていないか、食事をもう一度見直しダイエットに挑戦してみるとよいでしょう。






