《独自》台湾・陳水扁元総統インタビュー「中国が総統選介入」

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インタビューに応じる陳水扁氏

インタビューに応じる陳水扁氏

 【高雄=矢板明夫】台湾の陳水扁(ちん・すいへん)元総統は20日、高雄市内で産経新聞の単独インタビューに応じ、来年1月11日に実施される台湾の総統選挙について「中国がさまざまな手口で介入しており、軍事的圧力も高まっている」とし「台湾の歴史の中で、今ほど危機的な状況はない」との認識を示した。その上で「日台米が連携して中国の覇権に対抗すべきだ」と強調した。

 陳氏は現在の選挙情勢について、現職、民主進歩党の蔡英文氏が優勢だが、投票日までに野党の中国国民党も中国も「さまざまな仕掛けをしてくるので、油断できない」と分析した。蔡氏リードの理由について「国民党候補の韓国瑜(かん・こくゆ)氏は中国の代理人のイメージが強すぎる」と指摘した。

 近年の米中対立と台湾の関係については「蔡氏はラッキーだ」と言及し「米中対立により、トランプ米政権はほぼ全面的に台湾を支持し、日本の安倍晋三政権も台湾を重視している」と発言。台湾の民進党政権も合わせて「民主主義と自由を守る黄金の三角形がしっかりと連携すれば、中国の覇権を必ず食い止められる」と強調し、蔡政権には「もっと積極的に動いてほしい」と注文を付けた。

 中国による選挙介入について、「武力による脅しのほか、金銭による買収もあった。サイバーテロやフェイクニュースを流すなど、近年は手口が増えている」と指摘した。自身が現役時代、中国政府関係者が水面下で「面会に応じるだけで個人口座に5千万台湾元(約1億8千万円)を振り込む」と言われたことがあると明らかにし、「台湾の総統を公然と買収してきたことに驚いた」と語った。

 中国の習近平国家主席について、香港や新疆(しんきょう)ウイグルへの弾圧に触れた上で「性格が陰険で手口もあくどい」と断じ「今年1月に台湾への武力行使を示唆する演説をしたことが、蔡氏の支持率上昇につながった」として「習氏は政治的知恵がある方ではない」と酷評した。「台湾を理解していないから安易に暴走する可能性もある」と指摘し、警戒を強める必要があるとの認識を示した。

■陳水扁氏 1951年、台南生まれ。台湾大学法学部在学中、司法試験に合格。弁護士として民主化運動指導者らの弁護団に参加した。台北市長などを経て、2000年、民進党から総統に当選。半世紀にわたる国民党支配からの政権交代を成し遂げた。04年に再選を果たすも、08年の総統退任後に収賄罪などで逮捕・起訴され服役。現在、病気療養のため仮釈放中。

【インタビュー詳報】陳水扁元総統「中国、1・8億円で買収してきた」

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