インターネット通販世界最大手アマゾン・コムが、日本国内の販売額を日本法人の売上高に計上する方針に転換し、平成29年と30年12月期の2年間で計300億円弱の法人税を納付していたことが22日、分かった。従来、日本の取引先との契約は米国法人が結び、売上高も節税効果が見込める米国に計上。日本での税負担を軽減しているとの批判があった。日本事業を拡大するため適切に納税する方が得策と判断した。
複数の関係者が明らかにした。日本法人のアマゾンジャパン(東京)は以前、米国の親会社から業務委託報酬を受ける形で事業を運営し、収益を低く抑えていた。しかし外国法人が契約主体では医薬品や医療機器販売に参入できず、他にも日本で事業を展開する上で制約が多くなっていた。アマゾン・コムは日本だけでなく他の一部の国でも適切に納税する方針を採りつつある。