トヨタ自動車は20日、取引先が個別手配していた従来の部品輸送の手法を見直し、トヨタが手配したトラックで複数の取引先を巡って部品を調達する仕組みの採用を拡大すると発表した。完成車工場などへの物流を効率化することで、深刻化するトラックの運転手不足に対応する。東北、九州地域で先行実施中。
自社のトラックで巡回して部品を調達する手法は、牛乳メーカーが牧場を回り生乳を集めるやり方になぞらえ「ミルクラン方式」と呼ばれる。東北、東海、九州地域の集荷拠点計約350カ所が拡大の対象で、2年間で切り替える計画だ。
取引先による個別手配では、トラックの積載率が低かったり、複数の中継地点を経由したりと非効率が生じていた。今後は、トヨタが最適な輸送計画を立てることで、中継地点の集約や積載率の向上、総走行距離の短縮化につなげる。