カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業をめぐり、中国企業から現金数百万円を受け取ったとして25日、東京地検特捜部に収賄容疑で逮捕された自民党の秋元司衆院議員(48)は今月、産経新聞の取材に複数回応じ、不正への関与を強く否定していた。主なやり取りは次の通り。
--中国企業側から現金をもらったことはないか
「一銭ももらっていない。個人口座も後援会口座も調べた。不正なことは一切していない」
--議員会館の事務所も家宅捜索を受けた
「特捜部がここまでして逮捕しないわけはない。逮捕は覚悟しているが、容疑が分からない」
--中国企業側へ、これまでに何か便宜を図っていないか
「そもそも、そのような権限はない。中国企業がカジノの計画を進めた北海道には地盤もない。中国企業側のために、何かをしたことはない」
--中国企業側と初めて会ったのはいつか
「平成29年8月に那覇で行ったシンポジウムで(中国企業経営トップと)一緒に登壇した。細かい事務は元政策秘書に任せていたので分からない。講演料などはもらっていない」
--次に会ったのは
「同じ年の11月ごろ。国交省の副大臣になり執務室に来た。札幌市の観光会社も連れてきた。他にもカジノの企業は来ていたが、何も便宜を図れるような立場ではなかった」
--翌12月には中国企業の本社へ行った
「中国企業側が準備したプライベートジェットで行ったが、費用は支払い、政治資金収支報告書に記載している。お菓子と急須みたいなものをもらったが、それで贈収賄にはならない」
--30年2月には、札幌市の観光会社がIR誘致計画を公表した北海道留寿都(るすつ)村に行った
「観光会社から来るように誘われたから家族旅行で行っただけだ。やましいことは何もないから、取材にもこうして応えている」
--同じ年の10月には、中国企業側と環境省の副大臣室で面会している
「社長の母親が中国で清掃関係の仕事をしていて、廃棄物発電の関連で、日本のメーカーを紹介してほしいと言われた。結局紹介していないが、したとしても何の問題になるのか」