田中・大阪家裁所長「利用者にとって分かりやすく」





新たに就任した田中俊次・大阪家裁所長=大阪市中央区

 大阪家裁所長に就任した田中俊次(しゅんじ)氏(63)が25日、大阪市中央区の同家裁で記者会見し、「家裁は国民にとって一番身近な裁判所。利用者にとって分かりやすく、円滑、適切に(紛争を)処理していけるように力を結集し、知恵を絞る」と抱負を述べた。就任は12月8日付。

 会見では、「成年後見関係のトラブルが増加している」とし、「大阪府などの地方自治体の関係機関との連携を強めるとともに、運用の改善に真摯(しんし)に取り組む」と語った。また児童虐待事件の防止に向けても家裁として関係機関との連携が不可欠とした。

 田中氏は兵庫県伊丹市出身。昭和57年、判事補に任官し、長崎地裁所長、大阪高裁部総括判事などを歴任した。

 東日本大震災の被災地支援で岩手県に派遣されていた大阪府職員が死亡、遺族が「公務外」とされた処分の取り消しを求めた訴訟では、2審大阪高裁の裁判長として、死亡と業務との因果関係を認め、原告側の請求を棄却した1審大阪地裁判決を取り消し、公務災害と認定した。



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