【香港=藤本欣也】反政府デモが続く香港で31日、市民たちが手をつないで「人間の鎖」をつくる抗議活動が行われ、民主的な選挙の実現などを求めた。香港島と九竜地区の地下鉄の各駅周辺に市民が集まり、「5大要求」全ての受け入れを政府に迫った。22歳の女性は「2020年、香港は変わることができると信じて運動を続けていきます」と話した。
夜には九竜地区の警察署の近くで抗議活動が行われたが、警官隊が催涙スプレーで若者らを排除した。
香港では混乱を受けて、恒例の年越し花火大会が中止になったほか、繁華街でのカウントダウン行事の中止も相次いだ。
政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は31日、ビデオメッセージを通じて、「市民は悲しみやいらだち、失望、怒りを感じていると思う。行政長官として責任は逃れられない」などと語った。