立憲民主、国民民主両党の合流に向けた交渉が詰めの局面を迎えている。通常国会が召集される20日までの結論を目指し、立民の枝野幸男、国民の玉木雄一郎両代表らが連日、水面下で協議を続けている。ただ、国民では合流反対派を中心に別の新党構想も浮上しており、合流の最終形を描くのは困難となっている。(千田恒弥)
枝野、玉木両氏は9日、東京都内で開かれた日本教職員組合(日教組)の新年会にそろって出席した。両氏は会場で握手し、個別にあいさつしたが、合流については一切触れなかった。
枝野氏は昨年末、近く衆院解散があるとにらみ、衆参両院で野党統一会派を組む国民、社民などに合流を呼びかけた。当初、昨年中の合意を目指していたが、合流方式や党名、人事、組織などで国民側と折り合わなかった。
枝野、玉木両氏は7日夜も都内のホテルで、立民の福山哲郎、国民の平野博文両幹事長を交えて約3時間半も非公式に会談した。関係者によると、枝野氏は立民による「吸収合併」を訴えたが、玉木氏は協議入りの際に掲げた「対等な立場」などの条件に固執したという。
立民幹部は「玉木氏以外の3人は同じ方向性を共有した。あとは玉木氏が決断するだけだ」と述べた。
立民幹部や国民の若手は20日までの合流を望むが、「原理原則」にこだわる玉木氏との間で着地点を見いだせるかがポイントになる。玉木氏に近い議員は「左派色が強い立民に吸収されることを嫌う国民のベテラン議員らが新党結成に動くという話がある。玉木氏は早期合流派との板挟みになっている」と語る。