「ウクライナ機はイランがミサイルで撃墜」 ポンペオ米国務長官





会見するポンペオ米国務長官(左)とムニューシン財務長官=10日、ホワイトハウス(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成、ニューヨーク=上塚真由】ウクライナの旅客機が8日にイランの首都テヘランの空港を離陸直後に墜落した原因について、ポンペオ米国務長官は10日、「イランがミサイルで撃墜したとみられる」と述べた。

 米メディアによると、墜落直前に地対空ミサイル2発が発射されたことを米国の衛星システムが探知した。米政府関係者は旅客機が誤ってイランの防空システムの標的になったとの見方を強めているという。

 墜落したのはウクライナ国際航空のボーイング737-800型機で、乗員乗客176人全員が犠牲となった。イラン人82人、カナダ人63人、ウクライナ人11人らが乗っていた。イランは革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」の司令官が米軍に殺害された報復として、8日未明(現地時間)にイラク駐留米軍を弾道ミサイルで攻撃。旅客機は約5時間後に墜落した。当時、イランは米軍による反撃に警戒を強めていた。

 トランプ米大統領も9日、「誰かが間違いを犯した可能性がある」と述べ、撃墜の可能性を示唆した。

 イラン政府は9日の声明で「イランに対する心理戦だ」と強く反発する一方、「(犠牲者が出た)全ての国はイランに代表を派遣することができる」とし、関係国との調査協力に前向きな姿勢を示した。



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