【台湾・総統選】蔡英文、頼清徳両氏はどんな人? 「唐辛子娘」と独立派「プリンス」





台湾総統選で再選を果たし、集まった支持者に手を振る民進党の蔡英文総統。左は頼清徳氏=11日、台北市(共同)

蔡英文総統、付いたあだ名は「唐辛子娘」

 「台湾人には自らの運命を決める権利がある。一国二制度は台湾人の選択にならない」。昨年1月、中国の習近平国家主席の一国二制度による台湾問題解決の提案を即座に拒否した蔡氏にはインターネットで「辣台妹(ラータイメイ)」というあだ名が付けられた。「唐辛子のような勝ち気な女性」という意味だが、蔡氏はこの名前を気に入っており、選挙戦では唐辛子の絵が描かれた宣伝ビラを配った。中国に対し辛辣(しんらつ)な態度をとり続ける姿勢を示すためだ。

 独身で、猫2匹と犬3匹と暮らす蔡氏は、11人きょうだいの末っ子として1956年、台北市で生まれた。裕福な環境で育った。台湾大学卒後、米コーネル大で法学修士、英ロンドン大で法学博士号を取得し、目指していた学者への道を着々と歩み続けた。

 台湾の政治大の教授を務めていた2000年、民進党の陳水扁総統(当時)から要請され、中台関係の政策を受け持つ行政院大陸委員会の主任委員(閣僚)に就任した。04年に民進党に入党。08年に野党転落後に党主席に就任し、人事を刷新して党を立て直した。

 12年の総統選で敗れたものの、その4年後に再チャレンジして国民党候補に300万票の大差を付けて勝利した。

 総統就任後の政権運営では自分のカラーを積極的に打ち出した。公務員を優遇する年金改革を断行したほか、脱原発政策も推進し、19年5月にはアジアで初めて同性婚を合法化する法案を主導し、成立させた。

 2期目では中国による台湾への浸透、介入が加速化することが予想され、民主主義の価値化を共有する日米との連携を強化するとみられる。

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