兵庫県西宮市の西宮震災記念碑公園では午前5時ごろから遺族らが続々と集まり、市内の犠牲者1086人の名前が刻まれた石碑の前で祈りをささげた。石井登志郎市長は「皆で助け合ったあの日を胸に、世界に震災の教訓を伝えることはわれわれの責務だ」と追悼の言葉を述べた。
震災で自宅2階が崩れ、母の渡辺勝代さん=当時(58)=が犠牲になったという同市の会社員、竹中美佐さん(48)は次女(23)とともに黙(もく)祷(とう)。「被災直後は心の整理がつかなかったが、今では毎年、子供と来ている。震災を知らない子に少しでもあの日を知ってほしい」と話した。