米上院で始まった弾劾裁判で、トランプ大統領の弁護団は18日、昨年12月に下院が可決した弾劾訴追決議(起訴状に相当)の棄却を求める反論書面を提出した。ウクライナ疑惑を巡る「権力乱用」と「議会妨害」の二つの訴追条項を「断固否認する」と表明した。
一方、裁判で検察官役を務める野党民主党の下院議員団も18日、訴追理由を説明する書面を提出し「証拠は圧倒的だ」としてトランプ氏の罷免を要求。21日の審理入りを前に双方が相手を激しく非難する展開となった。
トランプ氏は下院の弾劾調査では参加を拒否しており、昨秋から続く弾劾手続きで反論書面を提出したのは初めて。トランプ氏が11月の大統領選を有利に戦うため、ウクライナに圧力をかけて協力を要求した「権力乱用」について「いかなる法律も犯していない」などと反論した。(共同)