防衛省は21日、米軍空母艦載機による陸上空母離着陸訓練(FCLP)の移転候補地となっている鹿児島県西之表市の馬毛島で、現地調査を始めた。移転の可否を検討するため、土地の測量や、希少動物の有無、風量や風速など気象状況を調べる。
政府は昨年1月に現地調査を開始したが、馬毛島のほぼ全域を所有していた開発会社と買収額で折り合いがつかず、同3月に調査を中断していた。同11月に約160億円で買収することで合意し、調査を再開する方針を市に伝えていた。
河野太郎防衛相は21日の記者会見で「南西諸島防衛の自衛隊の施設として、FCLPの拠点として非常に重要だ。しっかり地元に説明する」と述べた。
馬毛島は種子島の西約12キロにある広さ約8平方キロの無人島。政府は、硫黄島で暫定実施しているFCLPの訓練場所に適しているとして、自衛隊基地を整備した上で、馬毛島への移転計画を進めている。