IT関連会社「VIPSTAR」から多額の暗号資産(仮想通貨)「ビットコイン」をだまし取ったとして、警視庁サイバー犯罪対策課は、電子計算機使用詐欺などの疑いで、東京都練馬区の無職、鬼塚勇人容疑者(25)ら男2人を逮捕した。同課は総額約7800万円相当をだまし取ったとみて調べている。
捜査関係者によると、2人は平成30年10月ごろ、同社がビットコインを預けていた仮想通貨交換業者のアカウントに複数回にわたって不正アクセスを繰り返し、自分で管理する口座にビットコインを移してだまし取った疑いが持たれている。
鬼塚容疑者は事件当時、同社に勤務しており、アカウントのパスワードなどを知ることができる立場だったとみられる。引き出されたビットコインは顧客のものではなく、会社の運営資金の一部だったという。同課は、仮想通貨の基盤技術である「ブロックチェーン」の解析などからビットコインの動きを特定した。