奈良県生駒市の自宅で父親を刃物で刺して殺害したとして、殺人罪に問われた長男の無職、塩崎広大(こうだい)被告(25)の裁判員裁判初公判が27日、奈良地裁(岩崎邦生裁判長)で開かれ、塩崎被告は起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で「中学生の頃から成績のことで暴力を伴う叱責を受け、父への恨みや嫌悪を募らせていた」と主張。一方で弁護側は「犯行は父から繰り返し受けていた虐待が大きく影響している」とした。
起訴状によると、塩崎被告は昨年4月14日午後8時5分ごろ、父親で生駒市職員の充良(みつよし)さん=当時(53)=の背中や胸をサバイバルナイフ(刃渡り約19センチ)で複数回刺し、殺害したとしている。