【シネマプレビュー】「母との約束、250通の手紙」


 ユダヤ系ロシア移民でフランスの異色の作家、ロマン・ガリの波瀾(はらん)万丈な人生を描いた自伝「夜明けの約束」を映画化。激動の時代に、ユダヤ人差別や貧困と闘いながら、深い絆で結ばれた母と息子の物語だ。

 母親は、息子にフランス大使にして大作家になるという途方もない夢を託す。一方、母親の夢をかなえるために努力を惜しまない息子。戦地の息子を勇気づけるため、母親は5年間にわたり、250通にも及ぶ手紙を送り続けた。しかし、その手紙にはある秘密が…。

 母親役のシャルロット・ゲンズブールの演技が圧巻。愛情深い母親のいちずな姿に揺さぶられる。31日から東京・新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマなどで全国公開。2時間11分。(啓)

★★★★

 (★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)



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