新型肺炎、中国の感染者数が6000人突破





閑散とする中国・武漢市内=27日(新華社=共同)

 【北京=三塚聖平】中国国営中央テレビ(電子版)によると、29日夕までに新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が中国本土で6055人、死者は132人になった。2003年に世界で流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の中国本土における感染者は5327人で、29日までにこれを上回った。中国内外で感染拡大に歯止めがかかっていない。

 中国国家衛生健康委員会は29日、感染の疑い事例は9239人になったと発表。疑い事例は連日増加している。新型肺炎が最初に確認された武漢市を含む湖北省の衛生当局は29日、感染者数が計3554人、死者は125人になったと発表した。死者の大多数は湖北省に集中している。

 中国における感染症研究の第一人者である鍾南山氏は28日、新型肺炎の感染状況について「絶対的な予測は難しいが、1週間から10日前後でピークに達するはずだと思う」との見通しを国営新華社通信の取材に対して示した。

 新たな感染者の発生は世界各地でも続き、AP通信によると、アラブ首長国連邦(UAE)の保健・予防省は29日、中国の武漢から到着した家族4人の感染が確認されたと発表した。中東での感染確認は初めて。



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