6日の東京株式市場は、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が和らぎ、ほぼ全面高の展開となった。日経平均株価の終値は前日比554円03銭高の2万3873円59銭。上げ幅は今年最大で、一時600円を超える場面もあった。
日経平均は朝方から上昇が続いた。東京証券取引所1部の売買代金は3兆円を超える大商いとなった。中国や英国で新型肺炎の治療薬やワクチンの開発が進展していると伝わったほか、米国の経済指標がよかったことで前日の米国株が大幅上昇した流れを引き継いだ。
香港や上海、韓国などのアジア市場にも株高は波及した。大手証券関係者は「米国株が上昇したことで、リスク許容度が高まった海外の機関投資家がアジア株を物色しに来た」と解説している。
東京市場では6日、トヨタ自動車が令和2年3月期の業績を上方修正したことも前向きなサプライズ(驚き)となった。トヨタ株は一時4%上昇し、相場全体を活気づけた。ただ、新型肺炎の影響を織り込んでいないことが伝わると、終盤は利益を確定する売りに押された。