【TVクリップ】帰ってきた駐在さん 寺島進 心に寄り添う自信作

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インタビューに応じる俳優の寺島進さん=24日、東京都港区(宮崎瑞穂撮影)

インタビューに応じる俳優の寺島進さん=24日、東京都港区(宮崎瑞穂撮影)

 奥多摩の住民に慕われる“駐在さん”が帰ってきた。

 笹本稜平著「駐在刑事」(講談社文庫)シリーズが原作。平成26年にスペシャルドラマとして放送が始まると、サスペンスと人情ドラマ、両方の面白さを盛り込んだ物語が人気を集め、30年秋に連続ドラマ化。初回放送の視聴率は10・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を獲得した。気心の知れた出演者やスタッフと作り上げたシーズン2も、昨年ラグビー日本代表にならい「ワンチームで取り組んだ自信作」と笑顔をみせる。

 寺島進演じる江波敦史は、かつて警視庁捜査1課の敏腕刑事だったが、取り調べ中に重要参考人が服毒自殺したことをきっかけに、東京・奥多摩に左遷された。今は水根駐在所の“駐在刑事”としてさまざまな事件を解決に導くだけでなく、周囲の人々の心に寄り添う。

 「昔は、夜8時のドラマというと、分かりやすいストーリーで、子供も年配の方も楽しめるものが多かったでしょ」

 家族の形や生活スタイルが変わり、ひとつのテレビをみんなで囲む機会は少なくなった。「僕はそういうドラマを見ながら、学校で習うこととは違うものを学んだ。誰もが楽しめるドラマに出られるのは、ありがたいよね」

 今作では、これまで明かされてこなかった、登場人物たちの過去や因縁なども語られる。家族愛を通して描くことで、キャラクターがより際立つようになった。「義理とか人情とか、忘れかけていたものを思い出してもらえるんじゃないかな」と期待を込める。

 物語を引き立てているのが、奥多摩の豊かな自然だ。奥多摩は昨年10月、台風19号で大きな被害を受けた。「もう7年近く通っているから、思い入れがすごくある土地」と表情を曇らせる。ロケを予定していた奥多摩町の日原(にっぱら)地区では、地区につながる、車が通ることのできる唯一の都道204号線が崩落し、約40世帯が“孤立”した状態だ。

 住民の迷惑とならないよう、撮影はロケ地を変更して進められた。「不便な生活で大変なはずなのに、皆さん撮影を応援してくれるんですよ。そういう人たちの気持ちも含めて、ワンチームで作り上げたドラマ。多くの人に見てもらって、希望を届けたいですね」。1日も早い復興を願い、“駐在さん”としてエールを送った。            (文化部 石井那納子)

     

 てらじま・すすむ 昭和38年生まれ、東京都出身。三船芸術学院で殺陣を学び、特撮ヒーロー作品のスーツアクターやスタントマンの経験を積む。昭和61年に松田優作監督・主演「ア・ホーマンス」で映画デビュー。平成5年公開の映画「ソナチネ」(北野武監督)で注目され、7年「おかえり」(篠崎誠監督)で初主演。テレビでは「踊る大捜査線シリーズ」(フジテレビ系)、「再捜査刑事・片岡悠介シリーズ」(テレビ朝日系)などで存在感のあるキャラクターを演じている。

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