17日の衆院予算委員会での主なやり取りは以下の通り。
【首相の不規則発言】
安倍晋三首相「12日の質疑の中で辻元清美委員に対し、質疑終了後、不規則な発言をしたことをおわびする。今後、閣僚席からの不規則発言は厳に慎むよう首相として身を処していく」
【新型コロナウイルス】
上野賢一郎氏(自民)「製造業や中国進出企業などの声を把握しているのか」
梶山弘志経済産業相「国内主要企業、現地法人へのヒアリング、中小事業者向け相談窓口などで情報収集を行っている。国内外の状況を丁寧に見極め、必要な対策を機動的に実施していきたい」
伊佐進一氏(公明)「海外への情報発信が不十分ではないのか」
首相「米政府は(集団感染が起きたクルーズ船『ダイヤモンド・プリンセス』の中で)しっかりとした管理が行われているという考えだった。(米側がチャーター機で自国民を帰国させたのは)日本の負担軽減も勘案しながら総合的に判断した。海外メディアに対し、間違った認識に基づく報道もあるので、正しい情報発信に努めたい」
岡本充功氏(国民民主)「今の状況は『国内発生早期』と『国内感染期』どちらの段階なのか」
加藤勝信厚生労働相「16日の専門家会議で専門家から『早期』という話があった。今の状況というより、次に拡大していく可能性があることを認識した対応が必要という指摘だった」
岡本氏「東京五輪がボイコットされることになれば一大事だ。野党を含めてさまざまな意見を聞いて対策をとってほしい」
首相「五輪の成功はオールジャパンで取り組んでいくべきことだ。感染拡大を防いでいくことに、政府全体、また与野党の壁を越えて一致協力して対応していきたい」
【「桜を見る会」前日の夕食会】
辻元清美氏(立憲民主)「領収書と明細書を出してほしい」
首相「夕食会の主催者は後援会で、段取りについて私の事務所の職員がホテル側と相談を行った。事務所に一切の収支は発生していない。ホテル側から明細書の提示もなかった。出席者とホテルの間で現金の支払いと領収書の発行がなされたもので、事務所から指図できるものではない」
小川淳也氏(立憲民主など野党統一会派)「辻元氏がホテルに問い合わせたところ『主催者に見積書や請求明細書を発行する。例外はない』と回答があった。安倍事務所がホテルに確認した結果は」
首相「『辻元議員には一般論で答えたもので、個別の案件は営業の秘密に関わるため、回答に含まれない』とのことだ」
山井和則氏(野党統一会派)「ホテル側の回答を書面で出さないなら審議できない」
首相「書面が出てこないなら審議に応じないというのは前例になる。(野党側が安倍事務所にホテルに確認するよう)要望してそれに応えたにもかかわらず、努力を認めないのはいかがなものか」