神奈川県警監察官室は19日、交番で警察官に暴行を加えたとして、公務執行妨害の疑いで、川崎市警察部の男性警部(46)=同県小田原市栢山=を逮捕したと発表した。取り調べに対して無関係なことを口走り、認否を留保している。
逮捕容疑は同日午前8時40分ごろから約10分間にわたって、同市栢山の「小田原署栢山駅前交番」で、同署地域課の男性巡査長(34)と男性巡査(25)に対して、胸ぐらをつかむなどの暴行を加え、職務を妨害したとしている。
同室によると、男性警部は昨年11月ごろから、部下に高圧的な言動をとったり、深夜にたびたび上司に電話をかけたりして、精神疾患が疑われるような異常な態度がみられたため、今月14日に本部長から病院の受診を命じられていた。
男性警部はこれまでに複数回、同交番を訪れ、「交通違反を捕まえたので逮捕してほしい」などと同署員に苦情を言っていた。
関係者によると、男性警部は以前、座間署の地域課長だったが、部下にパワハラをしたとして、現職に異動の処分を受けていた。
同室の寺沢陽公室長は「幹部職員が逮捕されたことは誠に遺憾。今後、捜査および調査結果を踏まえ、厳正に対処する」とコメントした。