欧州連合(EU)欧州委員会は19日、新たなデジタル戦略を発表した。EU域内企業や研究機関などが持つ各種データを蓄積した「EUデータ空間」の構築を通じ、「GAFA」と呼ばれる米国の巨大IT企業や中国企業に対抗しうる企業育成や人工知能(AI)開発の促進、社会生活の向上につなげたい考えだ。
EUは日本と同様、経済のデジタル化で米中の後塵を拝した上、データの域外流出への焦りがある。フォンデアライエン欧州委員長は記者会見で「今後10年にわたり年200億ユーロ(2兆4千億円)超」の投資を呼び込み、ビッグデータが不可欠なAI開発を加速すると述べた。
EU域内市場の担当閣僚に当たるブルトン欧州委員は「欧州はビッグデータ競争をリードし、テクノロジーの主権を維持する」としている。(共同)