世界保健機関(WHO)の専門家エイルワード氏は24日夜の北京での記者会見で、湖北省武漢市などを視察した結果を踏まえ、中国では感染増加のピークが過ぎたとの認識を示した。
中国では感染確定の診断基準改定で感染者数が増減するなどし統計を疑問視する声もある。だがエイルワード氏は「武漢市の病院でも外来患者が減っている」と指摘し「下降傾向は確かなものだ」と強調した。
エイルワード氏は1月の第3週までは感染者が急激に増加したものの、2月に入ってから増加の勢いが弱まったと分析。交通の遮断により湖北省武漢市を事実上封鎖した措置が有効だったとも述べた。世界各国が中国の今回の経験を参考にして学ぶべきだと主張した。
中国国営の中央テレビは25日のニュースで、エイルワード氏が「中国が取った措置は空前絶後のもので、柔軟で先見性のあるものだった」と称賛する様子を報じた。(共同)