環境ベンチャーのTBM(東京都中央区)は2日、化学品大手のダイセルと共同で石灰石と酢酸セルロースなどを組み合わせたプラスチックの代替素材を共同で開発すると発表した。
代替素材「海洋生分解性LIMEX(ライメックス、仮称)」は令和2年度中を目標に開発。生分解性の性質を持ち、飲食品の容器や農漁業用品、身の周りにある文房具やおもちゃなどでの採用を目指す。
東南アジアやアフリカなどでは経済成長に伴い、プラスチックの需要が高まっている。同時に廃プラスチックの海洋投棄が世界的な問題となるなか、プラスチックの代わりとなる生分解性の新素材に関心が集まっている。両社は世界での拡販も視野に置く。
TBMは平成23年に設立。世界中で豊富に埋蔵されている石灰石を使った紙やプラスチックの代替材料「LIMEX」を開発。大手外食チェーンがメニューシートなどに採用している。
一方のダイセルが昭和13年から生産している酢酸セルロースは、最終的には水と二酸化炭素に分解される。液晶保護用のフィルムや衣料用繊維の原料などに使われる。