元KalafinaのWakana、ソロで芽生えた変化への欲求

[ad_1]



ソロとなって2枚目のアルバムで変化を求めたWakana(兼松康撮影)

ソロとなって2枚目のアルバムで変化を求めたWakana(兼松康撮影)

 アニメ映画「劇場版 空(から)の境界」やNHKの「歴史秘話ヒストリア」のテーマ曲などで広く人気を得ながらも、メンバーの離脱などにより、昨年、正式に解散した3人組女性ボーカルグループの「Kalafina」。そこからソロデビューしたWakanaが、自身2枚目のアルバムとなる「magic moment」を2月26日にリリースした。ソロでの不安を乗り越え、自身のやりたいことややれることにじっくりと向き合った一枚だ。(文化部 兼松康)

 「1人になることで、最初は不安もあった。自分の求められていることと、やりたいことが把握できずに迷っていたんです」

 Wakanaのソロデビューは昨年2月。その1年前には、Kalafinaのプロデュースを手掛けていた梶浦由記が当時の所属事務所を退社し、さらに同年中にKalafinaの残りのメンバー、KeikoとHikaruも退社。事実上の解散状態(正式な解散は昨年3月)となっていた中でのソロデビューだった。

 「自分がこれからどういう音楽を作っていけばいいのかを考えたアルバム。自分を模索する一枚だった」

 昨年3月に発売した1stアルバム「Wakana」を振り返る。

 「私が好きなものややりたいことが、ファンに求められているものじゃない場合もあるので、その兼ね合いは難しい」と前置きしつつ、昨年のライブやシングル「アキノサクラEP」の発売などを経て、「自分のやりたいこと、歌いたい曲、書きたい詞が増えた。それを大事にして」2枚目の制作に臨んだという。

 声の変化にも挑んだ。昨年までの自信の技術や声に変化を持たせたいとの思いがあったという。「ファンに求められる声で歌うと、『これだ』とは分かる。でもそれでは長く声がもたないこともあり、それだけではダメと思った」と明かす。もちろん、「求められる声は忘れちゃいけない」というのも確かだが、声の変化の幅を広げることに重点を置いた。

 自分自身ではライブの際に「これが好き」と思える声が出ているのが分かるという。「それをCDに入れたい」との思いが強い。

 「人によって聞こえ方が違うこともあるし、自分がいいと思っているものが全てとはいえないけど、自分の音楽を大切にしている人は自信を持って自分を貫いている。みなさんに自信を持って伝えたい」

 ライブのときに、自分が好きと思える声が分かる瞬間-。その思いは、アルバムタイトルに込められた。

 「当初のタイトルは『magic hour』(日の出後や日没前に写真映えする数十分の時間帯を表す用語)だったんですが、hour(時間)ではなく、その声を出せたmoment(瞬間)を詰め込めた、という意味で」

 1曲目の「breathing」をはじめ、大半の曲の歌詞も手掛けた。同曲の中には、実際にブレス(息)も入っており、そのアイデアを出したのもWakana自身。それだけに「思い入れも深い」。

 10曲目の「Happy Hello Day」は、「バースデーをお祝いする曲があるなら、出会えた日をお祝いする曲があってもいい」との思いから生まれた曲。特に、ライブで観客との一期一会にもなる“出会い”を祝い、「ライブの最後に『ありがとう』だけではさびしいので、その思いを歌にすれば4分も伝えられる」と歌詞を書いた。

 2枚目のアルバムを制作し終えて、改めて、自身の求める声を「自分でしっかり理解しておかないといけない」と考えたという。「自分で理解していなければみんなに伝わらない。それをきちんと伝えられる歌い手でいたい」との思いを強くした。

 アルバム完成でホッとしたのもつかの間だった。「レコーディング後の全ての作業を終え、友人とおいしいお酒とおいしいお肉を焼いてお祝いした。ホントにおいしかった」と笑うが、今度は、「ライブに向けて、生でどう伝えるか」という考えに頭が切り替わったという。

 「いろんな瞬間を音楽に変えたいと思って作ったアルバム。1年のソロ活動を経た“私の今”をぜひ聞いてほしい」-。変化を求めてたどり着いた今のWakanaが詰め込まれた一枚。前作、そして今後発売されるであろう次回作と比べ、何がどう変化していくのかを楽しめる一里塚となりそうだ。

[ad_2]

Source link