WHOが「新型コロナ、夏になれば終息」を否定 過度の期待戒め





WHOのマイク・ライアン氏(ロイター)

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)で緊急事態への対応を統括するマイク・ライアン氏は6日、新型コロナウイルスについて「気候の変化でウイルスの活動がどうなるのかまだ不明だ」とし、気温が上昇すれば、インフルエンザのように終息するかどうかは見通せないとの見方を示し、過度の期待を戒めた。

 ライアン氏は「夏になれば(新型コロナウイルスが)消滅すると考えるのは、誤った期待だ。そのように考える根拠は現時点ではない」と主張。「今こそウイルスと闘わなくてはならない」と述べ、感染拡大防止に向けた取り組みを継続するよう求めた。

 ライアン氏はまた、感染拡大を受けて日韓両国が互いに入国制限を発表したことについて「(感染拡大の防止に)有益ではない」と、否定的な考えを示した。両国の新型コロナウイルス対策を評価する一方、「政治的な争いは必要ない」と苦言を呈した。

 WHOのテドロス事務局長も6日、「感染の封じ込めを最優先にすることを全ての国に推奨していく」と述べ、「唯一の選択肢は各国が団結することだ」と協調を呼びかけた。



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