女優の石原さとみ(33)は、4月9日スタートのフジテレビ系木曜劇場「アンサング・シンデレラ」(木曜後10・0、初回15分拡大)の主人公、葵みどりにシンパシーを抱いている。
「夢中になる感じ、知識欲…私に似ている部分だと思いました」
みどりは、キャリア8年目の病院薬剤師。「薬は患者の今後の生活につながるからこそ、その人自身を知る必要がある。それが薬剤師にとって何より大切だ」という信念の持ち主。チャームポイントのお団子ヘアを揺らしながらほぼ全編、早歩き、早口で展開していく。
「夢物語では嫌だ。現実をちゃんと伝えて問題提起もしていきたい。ドラマチックじゃなくても嘘じゃないものをやりたい」
どちらかというと、普段から早口の石原。まさに、みどりが眼前にいる感じだ。
木曜劇場に登場するのは、同枠に初出演で初主演した「ディア・シスター」(2014年)以来5年半ぶり。同局連ドラには月9「5→9~私の恋したお坊さん~」(15年)以来4年半ぶりとなる。
東京ドラマアウォード2018で主演女優賞など最多6冠を獲得した法医学ミステリー「アンナチュラル」(TBS系)は記憶に新しいが、フジ系で医療従事者を演じるのは、民放連ドラ初主演作となった「Ns’あおい」(06年)以来、実に14年ぶりとなる。
病院薬剤師という初役に「3カ月、私、めっちゃ、薬に詳しくなるわ」と笑顔。薬剤師の友人がいるそうで、最近も「腰、やってもーた…」と連絡を入れたとき、「あっためないで! 揉まないで!」とアドバイスをもらったという。
自身の入院体験は「3日間、喉のポリープ手術で」と。声を出せなかったので、看護師や薬剤師がメモを残してくれてとても助かったという。
「劇中のせりふ『体にはたらきかけているのは薬』が好き。入院はそんなにしたくはないけど、いつかお世話になるときいろいろ聞いてみたいな」
知識欲旺盛の石原にとって興味は募るばかりだ。
全国の薬剤師数は30万人以上といわれる。日本の連ドラ史上初となる病院薬剤師を主人公にした今作でプロデューサーデビューを果たす同局第一制作室の野田悠介さんは「Dr.コトー(ドラマ『Dr.コトー診療所』の主人公)みたいな、人との目線の合わせ方など優しさの中に厳しさのある存在にしていきたい」と語る。日本を代表するコメディエンヌでもある石原。コミカルなシーンも多々用意されているという。
ほかの出演者は西野七瀬、清原翔、桜井ユキ、井之脇海、金澤美穂、でんでん、真矢ミキら。
同局連ドラ初出演となる元乃木坂46の西野は、みどりと同じ薬剤部で働く新人薬剤師役。初顔合わせとなる石原は「かわいい~、いい子~」と印象を口にしていた。
ちなみに、アンサングとは、縁の下の力持ちの意。石原は決意も新たにこう締めくくる。
「みどりの信条は『あきらめない!』。その理由ともいえるバックボーンに幼い頃の出来事も入ってくる。この3カ月で“かかりつけ薬剤師”という言葉をもっと広めたい」
(産経デジタル)