イラク首都バグダッド北方タージで米軍などが駐留する軍基地に11日、計18発のロケット弾が撃ち込まれた。米中央軍は3人が死亡し、12人が負傷したと明らかにした。ロイター通信によると、死亡したのは米国人2人と英国人1人の可能性がある。
イラクでは1月、イラン革命防衛隊の精鋭部隊のソレイマニ司令官と親イランのイスラム教シーア派民兵組織幹部を米軍が殺害しており、民兵組織が報復を警告していた。米側に死傷者が出たことでイラク国内の緊張が高まるのは必至。米国とイランの一触即発の対立が再燃する恐れがある。
シリアの国営通信によると、イラク国境に近いシリア東部で11日、所属不明の戦闘機が空爆を実施。民兵組織の活動地域のため、米側による報復攻撃の可能性がある。
イラクでは過激派組織「イスラム国」(IS)と戦うイラク軍の支援などのため米軍約6千人が駐留しており、タージの軍基地はその拠点の一つ。(共同)