新型コロナウイルスの感染防止のため全国的なイベント開催の自粛要請期間が延長された。これを受けて宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)が再び公演を中止するなど各地で休園期間の繰り延べなどが出始めており、街頭では残念がる声がある一方、理解を示す人もいた。
「春休みの時期に有給休暇を取得し東京に遊びに行く予定だったが、見通しが立たずキャンセルした。楽しみにしていただけに残念」。兵庫県姫路市の会社員、田中絢菜さん(26)は肩を落とす。ただ、「これだけ全国で感染が広がっているので各方面でのイベントの自粛や中止は必要な措置だと思う」とも。
大阪市西区の無職男性(81)も「早く終息するようにイベントや公演を自粛するのは仕方ない」としつつ、「春休みに高校生の孫に会いにいくのを楽しみにしていたけど、混雑する電車に乗るのも怖いから今年は会えないな」と寂しそう。
一方、同区の主婦、生田美代子さん(71)は「運動不足解消のため、普段は区民センターで開かれる体操やヨガに通っているが、徐々に活動が制限され、今は家の中でテレビを見たりして過ごすしかない状況」という。11日に第92回選抜高校野球大会の中止が決まったことに触れ、「テレビで応援するのを楽しみにしていたので、中止になってしまってショック。事態が終息するまで今は耐えるしかない」と話した。