関係改善へ金氏に親書 米大統領、コロナ支援も



金正恩・朝鮮労働党委員長の妹、金与正・朝鮮労働党第1副部長(左)(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米政権高官は21日、トランプ大統領が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に親書を送り、新型コロナウイルスの感染拡大に関し北朝鮮に協力を申し出たことを明らかにした。

 同高官はまた、「トランプ氏は金氏と連絡を維持していくことに期待を表明した」としており、新型コロナをめぐる協力をテコに関係を進展する方策に関し金氏に自身の考えを説明した可能性がある。

 北朝鮮はこれまで、自国には新型コロナの感染者は確認されていないと主張。しかし在韓米軍のエイブラムス司令官は13日の記者会見で「(感染者は)確実にいるだろう」と述べた上で、北朝鮮軍が新型コロナの影響で約1カ月にわたって活動を停止していたとの分析を明かしていた。

 エイブラムス氏によると、北朝鮮軍は今月上旬になって通常の訓練を再開したという。飛行訓練も24日間にわたり行っていなかったが、「最近になって訓練をするようになった」と説明していた。

 一方、国務省高官は21日、北朝鮮が2発の飛翔(ひしょう)体を日本海に向けて発射したことに関し、北朝鮮に対し「挑発行為を避け、国連安全保障理事会決議の履行義務を順守し、完全な非核化の実現に向けた持続的かつ実質的な交渉に回帰するよう役割を果たすことを求め続ける」とする声明を発表した。



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