【ニューヨーク=上塚真由】新型コロナウイルスの感染が拡大している米ニューヨーク市の港に30日、米海軍の病院船「コンフォート」が到着した。早ければ31日から新型コロナ以外の患者を迎え入れ、病床不足が深刻化する医療機関の負担軽減を図る。
同船は、全長約270メートルの巨大な船体で、病床1000床と手術室12室を備える。「海に浮かぶ病院」といわれ、戦地や災害被災地で傷病者や民間人への治療を行ってきた。
ニューヨーク州のクオモ知事は30日の記者会見で、州内で感染による死者数が千人を超え、1218人になったと発表した。感染者数は前日よりも約7千人増えて6万6497人に上った。入院患者は9517人で、このうち2352人が集中治療を受けている状態だという。
ニューヨーク市内では、大規模コンベンションセンター内に約1000床を持つ臨時病院が完成。また、市中心部のセントラルパークでは、キリスト教系の支援団体と病院が連携し、重症患者を受け入れ可能な68床を備えた仮設のテントが設置された。病床確保に民間の支援も広がっている。