【北京=三塚聖平】中国国家衛生健康委員会は13日、新型コロナウイルスの感染者が12日に中国本土で108人増えたと発表した。1日あたりの新規感染者が100人を超えたのは3月6日の発表以来で、うち98人が海外からの流入。感染者の「逆流」は増加しており、水際対策が強化されるなど緊張が高まっている。
11日にも感染者が99人増えており、うち97人が本土外からの流入だった。無症状感染者の報告も続いており、11日に63人、12日に61人が新たに確認された。
最近はロシアから帰国した中国人の感染確認が相次いでいる。特に中露国境に位置する黒竜江省の増加が目立つ。中国メディアによると、中露間の航空便が減って陸路を使う帰国者が増えたことが影響している。
8日には在ロシア中国大使館が、中露国境の陸路ルートの臨時閉鎖を発表。黒竜江省では感染者の急増に対応するため、オフィスビルを改修した臨時医療施設の整備や検査体制の強化が進んでいる。9日に開かれた李克強首相がトップを務める新型コロナに関する会議でも、国境地域の感染予防・抑制を強化するよう指示している。