新型コロナウイルスの感染拡大で稼働率の落ちた駐車場を野菜の直売所として活用する事業が、東京と関西で始まった。買い物客は「3密(密集、密閉、密接)」を避けることができ、駐車場オーナーは使用料金を得られる。出荷するのは都市近郊農家で、ふだんレストランなどに納入しているこだわりの野菜も用意。外食自粛で行き場を失った野菜を廃棄する「フードロス」の抑制も狙う。(粂博之)
在宅勤務の合間に…
5月1日の昼下がり、堺市北区の住宅駐車場に、新鮮な野菜約20種類がズラリ並んでいた。「大きなカボチャやな」。在宅勤務の息抜きに家族4人で散歩中の男性が足を止めた。北海道から届けられた熟成の蔵出しカボチャだった。
1個200円。ほかにも地元の生産者によるトマトやエシャロット、キャベツ、ちょっと珍しいオータムポエムなどがあった。
「このあたりは、公園が近いから結構人が通りますよ。(直売所を開くのに)いい場所じゃないですか」