ビール大手4社 4月のビール類販売は大幅減少 家庭用では「機能系」と「低価格」に人気

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 ビール大手4社の4月のビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)販売動向が15日、出そろった。新型コロナウイスル感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言で外食産業が営業自粛を余儀なくされ、花見などのイベント需要の消失もあり、ビールを中心に大きく落ち込んだ。一方、家庭向けは外出自粛による「巣ごもり消費」や「オンライン飲み会」の需要拡大を受けて発泡酒、第3のビールが堅調だった。

 業界推計によると、4月のビール類の販売数量は前年同月比21%減で、ジャンル別ではビール52%減、発泡酒1%増、第3のビール7%増となったもようだ。昨年4月は改元前の祝賀ムードで「ハレの日にはビール」との心理からビールが売れ、5月の大型連休前の需要前倒しもあり、市場は5%増だった。業界関係者は「今年は一転、コロナ禍で真逆のムード」とあきらめ顔だ。

 各社別では、キリンビール13%減▽サッポロビール21%減▽サントリービール24%減-で、販売金額ベースで開示するアサヒビールは34%減だった。

 大幅下落の要因は、居酒屋・パブ業態を中心とする外食産業の営業時間の短縮や臨時休業だ。アサヒの主力「スーパードライ」販売数量は52%減。特に、業務用(瓶・たる)は約8割減と大幅に落ち込んだ。キリン「一番搾り」も業務用のたるが85%減と厳しい状況が続く。

 一方、巣ごもり消費の高まりで、家庭向けは糖質やプリン体オフをうたう商品が再注目された。発泡酒「淡麗グリーンラベル」(キリン)や「スタイルフリー」(アサヒ)、第3のビール「金麦<糖質75%オフ>」(サントリー)が伸びた。

 買い物回数削減推奨によるまとめ買いが増え、割安な第3のビールへの関心がより高まった。キリン「本麒麟」が39%増、サッポロ「麦とホップ」が6%増と好調で、3月発売の「アサヒ ザ・リッチ」は5月上旬に当初年間販売目標の5割となる200万箱(大瓶20本換算)を突破した。  4社は飲食店のビール在庫の返品に応じる支援の取り組みを4月以降始めたことから、今後、業績がさらに下振れる可能性もある。業務用がビール売り上げの45%を占めるアサヒは、スタイルフリーなど家庭向け機能系3商品について6月の増産を決めた。アサヒグループホールディングスの小路明善社長は11日の令和2年1~3月期決算の記者会見で、低価格帯の伸長を「節約志向というよりは嗜好品市場そのものへの消費意識の減衰の表れだ」とするが、新型コロナによるマイナス影響の最小化に向けて、販促費用を業務用から家庭用需要の喚起に転換する方針も示した。(日野稚子)

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