【千夜一夜】感染防止の前に せめて正しい知識を

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国際昆虫生理学・生態学センターが保管する、マラリアを媒介するガンビエハマダラカの卵=ケニア・ナイロビ(ロイター)

国際昆虫生理学・生態学センターが保管する、マラリアを媒介するガンビエハマダラカの卵=ケニア・ナイロビ(ロイター)

 新型コロナウイルスに関する大量の報道の陰で、英BBC放送(電子版)は5月上旬、蚊が媒介する感染症のマラリアについて、ヒトへの感染を防ぐことができる細菌が発見されたと報じた。

 記事を見て、アフリカ・南スーダンの首都ジュバにいる男性記者(44)にSNSを通じて知らせたら、「素晴らしいニュースだ」と返事があった。約3年前にジュバで一緒に仕事をした彼は長年、マラリアに悩まされている。

 マラリアは発熱や悪寒に襲われて死に至ることもあるとされ、アフリカでは主要な死因の一つだ。私はジュバの空港に到着後、すぐに蚊よけの薬を首や腕に塗りたくり、ホテルの部屋で何度も殺虫剤をまいた。

 世界保健機関(WHO)によると、15日現在の南スーダンの新型コロナ感染者は231人、死者は1人。内戦もあって衛生環境は劣悪で、対策が行き届いているとは思えない。先の記者によると「隔離施設に乏しく、感染者も家で医師の往診を待つ状態」だという。

 マラリアのほかエイズやエボラ出血熱など、アフリカは多くの感染症に悩まされている。紛争やテロ、強権や貧困など、新型コロナより前に根絶すべき問題が桁違いに多い。せめて感染防止の正しい知識だけでも広まらないものかと思う。(佐藤貴生)

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