西村康稔経済再生相は22日、経団連の中西宏明会長、経済同友会の桜田謙悟代表幹事、日本商工会議所の三村明夫会頭の経済3団体のトップと、テレビ会議を開き、新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言の全国レベルでの解除に向け、「今回経験したテレワークやテレビ会議などのデジタル化に向けた取り組みを継続し、これまで停滞していた社会変革を一気に進めていきたい」と、協力を求めた。
さらに、西村氏は「第2次補正予算の早期成立を図り、経済に対する万全の態勢を敷きたい」と語った。
これに対し、中西氏は「日本の対策はうまくいっているが、海外の状況をみると、まだ気を抜けない。日本は経済では海外との関係が深く、さまざまな面で見直す必要がある」と、警戒感を示した。桜田氏は、「コロナウイルスとともに住む知恵を、経営者から集めていく」と述べた。
三村氏は、「中小企業の経営者は、コロナ危機での売り上げ激減などで、心が折れ、廃業を決意する寸前まで来ている。事業継続の正念場である中で、政府は、危機感と同時に希望が見えるバランスの取れた施策を示してほしい」と要望した。
会議後、報道陣の取材に応じた中西氏は、「日本の対策は世界的に見ても手厚い仕組みだが、雇用調整助成金のオンライン申請がストプするなど、実行段階でもたついている」とし、手続き面などでの改善を求めた。