東京電力福島第1原発事故で福島県浪江町から横浜市へ避難してきた70代女性が、建築を依頼したアパートが完了検査で不合格となったとして、建築を請け負ったヤマダホームズ(群馬県高崎市)に対し、損害賠償など計約1億5千万円の支払いを求めて27日、横浜地裁に提訴した。
訴状などによると、女性は相続した横浜市中区の土地で、不動産経営をしようと3階建てアパートを発注。被告は、女性との間で玄関にすると合意した部分を、図面に「外部収納」と記載して建築確認を申請した。この部分は玄関として完成したため、完了検査で不合格となったとしている。
原告の女性は「大変な避難を強いられながらも、アパート運用で子どもに財産を残そうと考えていたが、裏切られた」と訴えた。
ヤマダホームズは「訴状が来ていないので答えられない」としている。